「沖縄負担軽減」効果は? オスプレイ4日から本土訓練 - 沖縄:朝日新聞デジタル
陸上自衛隊と米海兵隊による共同訓練「フォレストライト」が4日から饗庭野(あいばの)演習場(滋賀県)などで開かれる。沖縄県の基地負担を軽くするとして、政府が進める米軍普天間飛行場(沖縄県)の輸送機オスプレイの「訓練移転」の一環だ。ただ過去6回の実績では、普天間周辺の騒音回数が増えたケースもあり、抜本的な解決には遠い。
共同訓練は4~15日にわたる。饗庭野演習場と近くの今津駐屯地で陸自約600人、海兵隊約340人が射撃や市街地戦闘を訓練。4、5日にオスプレイ最大4機が隊員を輸送する。駐機場として明野駐屯地(三重県)が初めて使われる。
「訓練移転」はオスプレイ配備への沖縄の強い反発に応じる形で、日米政府の合意で16年から始まった。
防衛省はあくまで「移転はこちらが要請したもの」と、オスプレイの往復燃料費や武器、車両などの輸送費を負担している。16年度は3億6800万円。17年度は18億7800万円を米側に仮払いし、精算待ち。18年度の予算額は約23億円だ。
しかしオスプレイが参加している訓練は、そもそも沖縄で行われていたものではない。今回も含めた5回は、1980年代から本土などで続く恒例の訓練で、オスプレイ配備以前も普天間の米軍ヘリが参加した実績がある。海兵隊に詳しい元陸自幹部は「沖縄だけではマンネリになる。様々な環境で訓練することは、海兵隊にとって願ってもないことだ」と、《負担軽減》の裏の本音を解説する。
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